白簱花呼、斉藤七海

Every Kind of Way

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Taka Ishii Gallery 前橋
2026年10月31日(土)- 12月20日(日)
11:00 - 19:00. 月・火・祝日休廊

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表象された女性像に自己の容貌を重ね合わせ、絵画空間上でのイメージの再構築を試みる白簱花呼(2002年大阪府生まれ)。自然と人工物、そして自己の身体を往来し、それらの距離感や関係性を問う陶芸作品に取り組む斉藤七海(1996年大阪府生まれ)。「女性の身体」という共通のテーマを通じて共鳴し合う二人の作家は、それぞれ独自の方法論で、セクシャリティや身体性の問題を探究しています。第一回 前橋国際芸術祭 2026の連携企画として、Taka Ishii Gallery 前橋で開催される本展は、絵画と陶芸という異なるメディウムを舞台とするそれぞれの試みを、新作群の展示を通じて紹介します。

 

女性の表象を「見られる」存在から「見せる」主体へと転換する白簱の探究は、既存のイメージの内部に自身が潜り込み、あるいは自己に既存の女性像を重ねて描くという実践を軸に展開します。白簱はこのようなイメージの再構築を意図したアプローチを、古代の呪術的身振り「アナ・スロマイ」(女性が衣をたくし上げ性器を露わにする行為)の意味合いを持つ、女性像の拡張の試みと名付けています。本展において白簱は、近年深めた実践への内省や、個人の負の側面を含む過去の考察を反映した新作群に取り組みました。歯を見せて笑うことの攻撃性、ないしは防御的な威嚇についての洞察に基づく「I Sill My Canines」(2026年)、身体的境界線に言及した「I Touch you, I’m sorry」(2026年)、コンプレックスであるという前髪の縮毛を画面右上に描いた「K.S」(2026年)など、多彩な視座の展開を物語ります。また、「いきをしに」(2026年)に描かれた女性の顔は、ホロフェルネスの首を持つどこか空虚なユディトの表情を喚起し、自身のなかにある矛盾を重ねたといいます。

 

近年自身の身体のパーツをモチーフに制作を展開する斉藤もまた、彼女自身のパーソナルな領域を土台とする取り組みを探究しています。「tiny boobs」(2026年)や「おなか」(2026年)といったタイトルがつけられた新作群には、いずれも自身のコンプレックスであるという部分への言及が意識されると共に、制作という過程を通じてそれらを昇華するという意味合いも込められています。一方、「Tree, like stone」(2026年)と題された作品は、珪花木から着想を得てつくられました。石と木の間のイメージを喚起する本作は、作家が近年取り組む、金属と陶芸の間、その組み合わせを模索する試みのひとつです。斉藤はまた、儀式や信仰、および聖地をめぐる考察を軸に、国内および海外でのフィールドワークを行い、それらを着想源とする制作に取り組んでいます。

 

異なる表現媒体を通じた二者の問いかけは、身体性の探究から共同体における表象システムの考察まで幅広い領域に及びます。イメージの再構築を通じて権力構造への介入を試みる白簱花呼と、土と釉薬の融合がときに神話的な形態すら呼び起こす斉藤七海。既存の枠組みを問い直し、表現の可能性を追求する二人の作家の実践にご注目ください。

 

本展は「第一回 前橋国際芸術祭 2026」との連携企画として開催されます。ご入場には、同芸術祭のパスポートのご提示が必要です。

 

前橋国際芸術祭 2026パスポート詳細はこちら

【第一回 前橋国際芸術祭 2026】
会期: 2026年9月19日(土) – 12月20日(日)
会場: 前橋市内
開場時間: 10:00 – 18:00(最終入場17:30)
閉場日: 期間中の水曜日
詳細はこちら
※一部のパブリックアートなどは、いつでもご覧いただけます。
※会場により閉場日が異なる場合があります。詳しくは作品ごとの公開日をご確認ください。

Kako Shirahata
I Still Have My Canines, 2026
Oil on canvas
130.5 x 97 cm

Nanami Saito
おなか, 2026
陶、釉薬
13 x 6.5 x 6.5 cm