小林エリカは、1978年東京都生まれ。現在、東京にて活動。
目に見えない物、時間や歴史、家族や記憶、場所の痕跡から着想を得た作品を手掛ける。2014年には小説「マダム・キュリーと朝食を」(集英社)で、第27回三島由紀夫賞・第151回芥川龍之介賞にノミネートされ、2019年「トリニティ・トリニティ・トリニティ」(集英社)で、第7回鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞。同時に、それらの小説に散りばめられたフィクションとドキュメンタリーの要素が、私的なナラティブと社会のリアリティーの狭間で行き来する光景を追体験するようなインスタレーション作品を国内外で発表する。他の著書には、小説「最後の挨拶 His Last Bow」(講談社)、父とアンネ・フランクの日記をモチーフにした「親愛なるキティーたちへ」、”放射能”の科学史を辿るコミック「光の子ども1-3」(共にリトルモア)。その他にも、はじめての絵本「わたしは しなない おんなのこ」(岩崎書店)、作品集「忘れられないの」(青土社)などがある。
近年の主な展覧会に「話しているのは誰? 現代美術に潜む文学」(2019年、国立新美術館)、「His Last Bow」(2019年、Yamamoto Keiko Rochaix,ロンドン)、「更級日記考―女性たちの、想像の部屋」(2019年、市原湖畔美術館、千葉)、「六本木クロッシング2016: 僕の身体、あなたの声」(2016年、森美術館、東京)、The Futureとの「Your Dear Kitty, the book of Memories」(2015年、Lloyd Hotel and JCC、アムステルダム)、 「The Radiants」(2015年、Bortolami Gallery、ニューヨーク)など。