Kisho Mwkaiyama

向山喜章は1968年大阪府生まれ。現在は東京を拠点に活動。代名詞ともいえるワックスを用いた作品のほか、近年では繊細な色彩のコントロールが特徴的なキャンバス作品や、日本の伝統文化に着目した制作に取り組むなど多彩な表現を展開。幼少期を密教の伽藍が立ち並ぶ高野山で過ごし、周囲の静謐な環境や密教美術に触れた原体験が、向山の制作の礎となっている。京都の元離宮二条城をはじめとする日本の伝統的な空間建築での作品展示が高い評価を得る一方で、MGMリゾーツ・インターナショナルの招聘により、2018年から2019年にかけてラスベガスでの半年間の滞在制作やネバダ大学での講演を行うなど、国際的な活動でも知られる。近年の主な展覧会に、「HaSACC 2022 佐島から三浦半島をつなぐ芸術祭」(浄楽寺、運慶仏、神奈川、2022年)、「海を渡った画家たち」(軽井沢現代美術館、長野、2020年)、「3」(空蓮房、東京、2020年)、「時を超える:美の基準」(元離宮二条城、京都、2019年)、「宇宙と芸術」(森美術館、東京、2016年)(アートサイエンス美術館、シンガポール、2017年)など。また、2006年から2008年にかけて、アメリカの主要都市を中心に巡る大規模な国際巡回展「The Missing Peace」に参加し、ロサンゼルス、シカゴ、サンフランシスコ、ニューヨークの美術館で開催した。Yutaka Kikutake Gallery(東京)では、2016年から2022年にかけて、三つの個展で一つのテーマを表現する「月のひかり」「色彩のひかり」三部作を発表し、2023年開催の個展「Candle Flame 9」とともに、新たな「祈りのひかり」三部作を手掛けている。

 

主な収蔵先に、森美術館、横浜美術館、軽井沢現代美術館、長應院など。その他のコーポレートコレクションに、東京倶楽部、株式会社大林組、日本サムソン株式会社、株式会社ポンテヴェッキオホッタ、株式会社カザッポアンドアソシエイツ、森ビル株式会社 アークヒルズ仙石山レジデンス、MGMリゾーツ インターナショナルなど多数。